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介護業界の就労環境や待遇は改善されてるのか?現場の実態教えます

介護業界はここ10年で“構造的に”待遇が改善されており、昔のイメージとはかなり違う状況になっています。
その変化が社会全体にはまだ届いていないため「きつい・安い・休めない」という古い印象だけが残っている状況です。
ここでは、実際に改善されたポイントを “事実ベース”で整理していきます。

1. 給料は確実に上がっている

介護職はご存知の通り、AIにとって代わられることのない社会の基盤を支えるために絶対不可欠な職種です。
そのため国の政策で以下のような賃金の改善が続いています。

処遇改善加算(2009〜)

特定処遇改善加算(2019〜)

ベースアップ等支援加算(2022〜)

上記に加えて、国は介護職の賃金底上げを重点政策に位置づけ、2024〜2025年にかけて平均月収3%前後の賃上げを見込む施策を実施。
これらにより、平均月収は10年前より約4〜6万円上昇しています。

さらに、経験や役職に応じた評価が強化されるようになったことで
経験・技能のある介護福祉士は、年収400〜500万円台が普通に狙える状況になり、
管理者・施設長クラスは年収500〜700万円台も珍しくありません。

実際にASCare(アスケア)でも入社後6~7年で年収が500万円~600万円に達している役職者がたくさんいます。

昔のような「低賃金」というイメージは、もはや今の介護業界の実態とはかなりズレ始めているのです。

2. ICT・介護ロボット導入などの導入が進んでいる

令和6年度調査では、約半数の事業所がICT・介護ロボット導入により
昼夜の業務負担が軽減したと回答しています。

また、国は介護テクノロジー導入費用への補助を継続的に実施し、
2026年時点で38都道府県に支援拠点を設置するまでになりました。

その結果、2000年代には存在しなかったテクノロジー活用が、
2020年代に入り急速に普及してきています。

このような動きから見ても介護職が日本の超高齢化社会にとって必要不可欠な重要な職種であり、
介護の仕事を守っていこうとする姿勢がうかがえます。


2-1 ICT(記録・情報共有)の普及状況

ICT導入率は66.2%と、すでに業界の“標準装備”になりつつあります。

📌パソコンでの記録:66.2%

📌タブレット・スマホ記録:43.3%

📌勤怠・給与などの業務支援ICT:40.2%

📌グループウェア導入:32.5%

特に施設系では、記録+センサー連携が主流になりつつあります。


2-2 介護ロボットの普及状況(全国傾向)

介護ロボットはICTに比べて普及が遅れており、“見守り系だけが先行して普及”しているのが特徴です。
導入率(全国調査)
見守りセンサー:25.3%

無線ナースコール:導入施設の半数以上

移乗支援(マッスルスーツ等):1.4%

排泄・入浴支援ロボット:0.4〜2.2%

ハードウェア系ロボット(移乗・排泄・入浴)は、
価格・操作難度・環境制約が理由で普及が限定的ですが、
厚生労働省の「介護ロボット取組事例集」には
以下のロボットの導入効果が詳細に掲載されています。

移乗支援ロボット(腰痛対策・安全性向上)
排泄支援ロボット(排泄予測・見守り軽減)
見守り支援ロボット(夜勤負担の大幅削減)

3.休日・休暇制度の改善が進んでいる

介護事業所では、有給休暇や勤務日時の変更をしやすい職場づくりが、採用・定着に効果がある施策として多くの事業所が実施しています。

有給休暇の柔軟な取得

時間単位の有給制度

バースデー休暇・リフレッシュ休暇などの特別休暇

また施設では年間休日120日以上を確保し、月10日の公休を実現しているところもあります。
プライベート時間の確保に力を入れることで、 働きやすさ向上と利用職の防止に大きく寄与しています。

4.福利厚生の充実(生活支援・育児支援の強化)が進んでいる

介護業界は賃金差別化が難しいため、福利厚生の充実が人材確保・離職防止の鍵になっています。

① 託児所・保育費用支援(採用・定着に効果あり)

介護職員の離職防止・定着促進のため、自治体が介護施設内に保育所を設置する事業者へ補助金を出しています。

例:茨城県の制度(代表例)

対象:介護施設・事業所が自社内に保育施設を設置する場合
内容:運営費の補助(人件費・設備費など)
目的:子育て中の介護職員の働きやすさ向上

多くの都道府県で同様の制度があり、「保育所併設の介護施設」が全国的に増えています。

② 食事補助・社食・飲料無料(生活支援+健康維持)

代表的な事例は、置き型社食(冷蔵庫設置型)、デリバリー型、チケット型の3つが中心で、特に“置き社食”は介護施設でも導入しやすい方式として普及しています。
ASCare(アスケア)でも夏場の暑い時期には「ドリンクキャンペーン」として会社の費用でドリンクを支給する取り組みを行っています。

③ 資格取得支援・研修費用補助(キャリアアップ支援)

多くの介護事業所が、初任者研修・実務者研修の受講料を全額または一部負担しています。これは国の「人材開発支援助成金」を活用しているケースが多く、働きながら無料で資格取得できる仕組みとして広がっています。

特徴:

① 受講料を事業所が全額負担

② 受講日を勤務扱いにする事業所もある

③ 介護福祉士・ケアマネ取得まで支援する法人も増加

当社ASCare(アスケア)では実務者研修の受講料や介護福祉士国家試験の受験料の補助制度があります。
またその他の介護関連以外の資格も、「Grow up career制度」が2025年1月から導入され、50以上の資格の受験料が補助(上限3万円)されるようになりました。

5.ASCare(アスケア)の取組み

それではここからは当社の取り組みを見ていきます。
メインサービスである訪問入浴事業では高齢者のお宅を訪問し、機材を搬入するという特徴のあるお仕事なので
その特徴に応じた就労環境改善の施策を以下の通り実施しています。


5-1 電子カルテの導入

電子カルテ導入前は訪問入浴サービスではお客様のお宅毎に実績を紙に記入していました。
入浴前のバイタル情報、傷などの状態、入浴したのか注視したのか、その他の情報など。
それらの情報は事業所に帰ってきてからPC入力をするため残業も一定時間ありました。

しかし電子カルテを導入してから、その場でタッチペン入力した情報がPCにとびますので事業所に帰ってきてからの残業が削減されました。


5-2 空調服の導入

前述したように、外を巡回する訪問入浴では夏は暑い、冬は寒いという特徴があります。
特に夏場の暑さ対策は当社の課題となっており、2023年に空調服の導入となりました。

空調服とは服に内蔵された小型ファンで外気を取り込み、汗の気化熱を利用して効率的に体を冷やす機能のある服です。


5-3 マッスルスーツの導入

訪問入浴では機材の軽量化に取り組んでいるものの、お客様を抱え上げて浴槽に移乗する作業が伴うため
どうしても腰に負担がかかることは避けられませんでした。

そこで2010年、東京理科大学のマッスルスーツの共同開発を開始し、2013年に初号モデルが完成し
100台を現場導入しました。
その翌年には500台を現場導入し、全入浴車に1台ずつ配備されることとなりました。
私も現場で使っていましたが、本当に腰の負担が半分以下に軽減されていたのでかなり助かっていました。

ただし現在は抱え上げ作業から、お客様をそもそも抱えずにスライド移動する移乗方法に変えましたので
マッスルスーツの利用はしておりません。
マッスルスーツの導入には開発、検証、導入の過程で時間も費用もかかったのは事実です。
しかしだからといってこのロボットにこだわることなく、もっと職員の負担を軽減できるものがあれば
その効果を検証しマッスルスーツから乗り換えていく。

この企業の姿勢が私には凄い事だと思っています。
普通の企業ではなかなかできることではありません。
職員ファーストの会社だからこ添出来ることだと思っています。


5-4 浴槽の軽量化

訪問入浴サービスではお客様宅に到着したら様々な機材を搬入します。ホースや担架シート、排水モーター等々。
中でも重要機材となるのがお客様が入浴する浴槽。
訪問入浴ではこの浴槽をスタッフが毎回持ち運び・設置・撤去する作業が伴いますので
腰の負担をできるだけ軽減できるよう、軽量化する必要があります。

当社では2007年から浴槽の自社開発に取り組み、現在までに27kg→11㎏
の軽量化に成功しています。

6.大幅な改善

介護業界は25年前、私が現場で働いていたときのような就労環境とは比較にならないくらい改善されています。

私の記憶に残っているのは、私と同期入社の知人が結婚することになった時、「家族を養うために、もっと収入のよい仕事に転職する」
と言って退職したことです。
そうなんです。
昔の介護業界には男性にも(今の時代にそぐわない表現ですが)「寿退社」があったのです。

あれから25年。

国からの改善加算手当が支給されるようになり、待遇が改善され、テクノロジーの導入で業務が効率化され
福利厚生でも各社が様々な取組みがされています。

取組みについては各企業の業務形態や会社の方針によって大きく変わってきます。
それでは以下でASCare(アスケア)での課題解決に対する体制を見てみましょう!


6-1 改善提案制度

弊社では現場の意見を反映させるため、改善提案制度というものがあり半期で500件以上もの提案が
あがってきています。
私の提案も社長賞をもらうことができました!

しかし、皆さん聞いてください。

私の提案は社長賞をとることができましたが、斬新なアイデアでもなければ
綿密な計算をされた、検証しつくされたうえでの提案でもありません。

誰でも提案できる、簡単なものです。
ただその提案を既に実践していて、少し成果が出ていた程度です。
そのような提案でさえしっかり見てくれて拾ってくれた会社の姿勢に正直、驚いとことを今でも鮮明に覚えています。


6-2 プロジェクトチームの発足

現場での課題を間違って把握してしまうと、現場のニーズとはかけ離れた対策が行われる可能が高くなり
サービス業にとっては致命的なダメージを受けるリスクが出てきます。

当社では課題に対しての対策について現場の意見を高い精度で反映させるために、
全国からプロジェクトメンバーを招集して話し合うことがあります。

今までにも数々のプロジェクトが発足し、それぞれの現場で提案内容を検証するなど課題解決に向けて取り組んできました。

7.企業の見極め

いかがでしたでしょうか。
ASCareの取組み内容や取組み体制についてご理解頂けたことと思います。

しかし、だから皆さんに「ASCareに入ってほしい」というわけではありません。
お伝えしたいことは、「どの企業に良いところもあれば、必ず悪いところもある」ということです。

重要なのはこの悪い部分をそのままにしている企業か、反対に課題をしっかり把握しようとしているか、
把握したうえで解決に向けて取り組む姿勢のある会社かどうか、ということです。

もちろん、ASCareよりも、もっと直接的に大幅に業務内容の見直しや待遇の改善をしている企業もあるかもしれません。

改善の内容やレベルはそれぞれの企業によって様々な事情があるので良いとして、

少なくともそのような姿勢をもった企業を選ぶことが、入社した後の皆さんの将来にも大きく影響すると思います。

是非ご参考にしていただければと思います。